特定非営利活動法人 日本キャリア・カウンセリング研究会

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キャリア(開発)とは 内的キャリアと外的キャリア 参考資料

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キャリア(開発)とは

バブルが崩壊するまで、日本では長い間「個人」に目を向けることを後回しにしてきました。特に企業においては集団重視、個人軽視の傾向が顕著でした。そのため、キャリア(Career)という概念が社会的に存在していませんでした。したがって、個人の自律性の尊重と、自律的個人と組織の共生をめざすキャリア開発の意味が正しく理解されず、リストラと誤解したり、キャリアと転職を短絡的に結び付けたり、履歴や経歴あるいは経験と誤解されたりして、さまざまな混乱が生じ、それによって迷惑を被っている人々がたくさんいます。

『産業カウンセリング・ハンドブック』によると、「キャリアとは一人ひとりの仕事(職業)人生である。仕事(職業)が人生の全てではないが、仕事(職業)を中心に、あるいは少なくとも相当なウエイトを仕事(職業)にかけた人生展開をキャリアと言う」と説明されています。ただし、ここでの仕事はワーク(Work)という意味であり、ワークには報酬が伴うワーク(例えば会社の職務など)と報酬が伴わないワーク(例えば社会的運動/活動や多種・多様なボランティア活動など)とがあります。

キャリアの研究と支援活動はアメリカで始まり、現在ではさまざまな研究者がキャリアを定義しています。また、社会状況の変化に応じてその定義も変わってきています。しかしながら、全てに共通している点は「働くこと」と「生きること」です。最近では、「働かずに生きていける人はいないのだから、キャリアとはその人の生き方そのものである」と言う研究者もいます。しかしながら、始めに定義ありきではありません。働く主体、生きる主体は一人ひとりの個人です。“働くこと”あるいは“生きること”の意味や意義や価値は研究者が決めることではなく、個人が自ら決めることであることは言うまでもありません。これがキャリアのグローバルな概念です。

このようなグローバルな観点に加え、私たちJCCは、日本においてキャリアが正しく認識され、日本人一人ひとりに健全なキャリア自覚が育まれ、個人と組織の新たな長期的な共生関係の構築に寄与することをめざしています。

このような観点からすれば、“キャリア/ノンキャリア”などという表現が極めて不適切、差別的であることは言うまでもなく、またキャリアにはアップもダウンもありませんので、不用意に使われる“キャリア・アップ”などもおかしな表現ということになります。日本の場合、グローバリゼーションと言いながら行政官庁がキャリアの意味を偏向させている場合があることは残念なことです。

私たちJCCは日本においてキャリアが正しく認識され、日本人一人ひとりに健全なキャリア自覚が育まれ、世界の中で“井戸の中の蛙”とならないようにキャリア啓発運動を続けています。

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内的キャリアと外的キャリア

キャリアの意味を理解する上で、もう一つ別の観点からとらえておかなければなりません。それは、キャリアを外側と内側の両方向から捉えるということです。外側から捉えたキャリアが外的キャリア、内側から捉えたキャリアが内的キャリアです。外的キャリアは具体的な職種や業種や職業など目に見えるもの、名刺に書けるものです。建物に例えると上物です。地上に出ている部分なので見えますし、わかりやすいです。

内的キャリアは自分にとっての働くことの意味や価値や意義です。自分の内面であり、自分の心の中に存在しています。建物で言えば基礎です。地中にあるので見えませんし、自分でもわかりにくいものです。しかし、上物を支える重要なものです。基礎がしっかりしていない建物は直ぐに壊れます。別の言い方をすれば、外的キャリアを決める、あるいは選択する基準ということができます。つまり、なぜその仕事をしたいのか、なぜその職業を選ぶのか、なぜその会社で働きたいのか、というときの“なぜ”が内的キャリアです。

したがって、内的キャリアがはっきりしていないと外的キャリアを決めることができません。「やりたい仕事がわからない」のは、ほとんどの場合、内的キャリアが不明であることが原因となっています。自分にとっての「キャリア」がはっきりしない人が多い理由は、日本の社会でキャリアという場合はほとんどが外的キャリアを意味しているからだと思われます。自分のキャリアを考えるときには、外的キャリアだけに目を向けても何も見えません。内的キャリアを確かめた上で外的キャリアに目を向けると見えなかったものが見えてきます。この内的キャリアと外的キャリアの最適化を目指すことをキャリア開発(Career Development)と言います。当然ですが、キャリア教育も内的キャリアを育むところから取り組まないとあまり教育的効果が得られません。

私たちJCCは、以上のような理由から日本人のキャリア開発を支援する際には内的キャリアを重視し、それを確かめつつ、外的キャリアとのインテグレーション(統合)をめざすワークショップ(「キャリア開発ワークショップ・CDW®」)を開発・開催しています。

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参考資料(「キャリアとは」「個人と組織の共生」)

「JCC の考えるキャリア」「内的キャリアと外的キャリア」「個人と組織の共生」については、こちらの資料もご参照ください。

 

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